2018.11.29 Thursday 16:39
一昨年、癌の遠隔転移がわかったばかりの頃は、「まだホスピスを探すのは早い」と言われたけど、もうそろそろ自分の最期のことを考えなきゃいけない時期なので、ちょこちょこと準備しています。
といっても、癌が遠隔転移した患者さんに会う機会はあまりないし、身近に(老衰ではなく)癌で亡くなった人もまだいないので、何をすればいいのか、いまひとつわかっていないのですが。

これも何かの参考になるかと思い、とりあえずいま準備していることを、まとめてみました。

☆突然の入院に備えて、一日分の入院グッズをバッグにまとめて置いておく。

具体的には、パジャマとか下着とかタオルとか歯磨きグッズとか、そういうものを一つのバッグにまとめておく、ということです。今年5月、抗がん剤治療中に発熱して、突然入院することになったとき、家族に大変な思いをさせたみたいなので。


☆パジャマやタオルや携帯電話の充電器等、入院のとき必要なものが部屋のどこにあるか、図に書いて家族に渡しておく。

これも、入院してパジャマとかの着替えを持って来てもらう必要があるとき、スムーズに見つけてもらえるように、前もっての準備です。
5月に緊急入院したときには、携帯電話を持っていくのを忘れて、家族に「探すのが大変だったよ〜」と怒られたので。
あのとき携帯は家に忘れたのに、iPodは持って行ったんですよね。「もしや入院することになるかも」と思ったので持って行ったのですが、これは正解でした。眠れない夜に、音楽は必需品でしたね。


☆最期にホスピスに入るならどこにするか、在宅医療を受けるならどこに頼むか、決めておく。

いま通っている病院には、緩和ケアは外来だけで病棟はないので、緩和ケア病棟(ホスピス)がある病院を調べておく必要があると思って、調べました。
これは、病院の地域連携室のような場所で、医療ソーシャルワーカーに尋ねたら、教えてもらえました。もっとも、「いまの段階でホスピス受診しても、リストの一番最後に回されるだけなので無駄ですよ」と言われたので、まだ受診も予約もしていません。
ただ、いま通院している病院の、緩和ケア部の看護師さんには希望を伝えたので、いざというときは、希望通りにしてもらえるかなあと。

といっても、私は、できればホスピスよりも、自宅で過ごせる時間が長いほうがありがたいです。在宅医療を希望する場合、病院は近いほうがいい(中学校の校区くらいを目安に探すといい)と本で読みました。幸いにも比較的近くに、癌の患者も診てくれるという医院を見つけたので、いざとなったらそこにお願いするつもりです。


☆日本尊厳死協会の会員になって、リビングウィルを用意する。

これはちょっと迷ったんですが、今年5月の入院時に書いた書類に、「日本尊厳死協会の会員カードを持っているかどうか」を尋ねる欄があったので、とりあえず入会してみました。
といっても、看護師さんやソーシャルワーカーさんに聞いてみたところ、「医療としてはそのときに必要なことをするのだから、あんまり関係ないですよ」と言われたのですが。

ちなみに、件の入院時の書類には「臓器ドナーになることを希望するかどうか」を尋ねる欄もあったのですが、治療で抗がん剤まみれの臓器は提供できないでしょうから、それは自分には関係ないかなあと。


・・・とりあえず、ここまでは準備しました。

が、できてないこともあります。
一番は断捨離。
特に、本はどうしても処分できない。いま本棚にある大量の漫画も、体調が悪くて自宅で過ごさなければならないときには、大きな心の慰めになるので、捨てられません。

かなり年配の読書家の方で、「家族に迷惑をかけないために、大量に本を処分した」という方を知っていますが、これは真似できないかも。家族にはいつも「本を処分しろー処分しろー」と怒られっぱなしですが、こればっかりはねぇ。無理です。


あと、病院の外来緩和ケアには、がん患者を対象にした精神科医や臨床心理士がいて、不安とか心の問題があれば受診してもいいとのことでしたが、こちらもまだ受診していません。
精神科は、他のところでずっと診てもらっているクリニックがあるし、いまのところはそれでいいかな、と。

いや、不安はあるんですよ。
「いざというとき、ちゃんとホスピスに入れるんだろうか。空き部屋がなくてずっと待たされてそのまま——とかで、困ったりしないんだろうか」とか。
でも、こういう悩みや不安は、どう考えても精神科の領域ではなく、ソーシャルワーカー等に相談すべき問題だと思うんですよね。
さらに言えば、緩和ケア受診して病院での待ち時間が増えるのもしんどいし。
それくらいなら、帰りに美味しいものでも買って食べた方がよっぽどQOLが上がりそう——などと考えてしまう人間には、今のところ緩和ケアは必要ないのかなと。


癌の遠隔転移がわかってから、癌の終末期についての講演会に行ったり、在宅医療の医師や緩和ケア専門の看護師さん等の話を聞いたりしました。いろいろな話を総合すると、「癌の患者さんは、比較的最後まで身の回りのことはできる人が多い」とのことなので、寝たきりになる時間はそんなに長くないのかな、という希望的観測を持っています。

聞いた話では、亡くなる一週間前までテニスをしていた患者さんもいるとか。いいなあ。私もそういう方向で行きたい。
でもそれは、裏を返せば、「終末期の癌患者の病状は、一ヶ月とか一週間くらいで一気に悪化することが多い」ということでもあるのですが。

つまり、老衰で亡くなるのと、癌で死ぬのとでは、ずいぶん異なるみたい。
老衰の場合、「何年も寝たきり」になることも多いようですが、癌の場合は違うんですね。
私は、癌で死ぬのもそんなに悪くないかなあと思ってます。いまのところ。






| ●月ノヒカリ● | 病気 | comments(6) | trackbacks(0) |
2018.10.07 Sunday 20:58
またもや更新が滞ってしまいましたが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。

私は、風邪をひいていました。治るのに3週間かかりました。
最初の1週間は、抗がん剤と風邪薬を一緒に飲んでたんです。
でも、熱が下がらなくて、病院に電話したら「今から受診して」と言われ、受診。血液検査と胸部レントゲン検査をしましたが、さいわい肺炎とかではなく、単なる風邪でした。
しばらく抗がん剤は休薬して、風邪薬をもらって、風邪を治すのに専念することに。それから2週間、風邪を引きずってました。
私に9月は(ほぼ)存在しないも同然でした。

ところで、前回書いたカレーの話にコメントくださった方々、ありがとうございました。
さすがカレーといいますか、豚肉派や鶏肉派、「お酢を入れて煮る」とか「プレーンヨーグルトにすりニンニクと塩を混ぜたやつをトッピングすると結構いける」などなど、いろんな流派(?)があるんですね。たいへん勉強になりました。いずれ試してみたいと思ってます。


さて本題。
今回は、悲しい話をします。
といっても、主に私にとってのみ悲しい話なので、ハンカチやティッシュは用意しなくても大丈夫です。

夏の果物では、何が好きですか?
家では、スイカは毎日のように食べてたんですけど、桃はたまにしか食べられない贅沢品です。でも、私は大好きだったんです。桃が。
それなのに、今年の夏は、桃が美味しくなかったんです……。

それもこれも、抗がん剤のせいです。
今飲んでいる経口抗がん剤は、水がなくても飲める(口中で溶ける)タイプの薬(OD錠というやつです)なんですが、この薬が「ピーチ味」なんです。これがまずいのなんのって。
毎回うえぇぇえええっとなりながら、飲んでます。

いや、本当にそんなにまずいかというと、そうでもないかもしれないのですが。
これが駄菓子なら、「まあ食べられる」部類なのかもしれないのですが。

でもこれ、抗がん剤ですからね。飲んだら下痢したり吐き気がしたりする薬だと思うと、余計にまずく感じられるのかもしれません。

で、桃ですよ。
真夏のめちゃくちゃ暑かったとある日、近所のスーパーで一番高い桃を買ったんです。
いつもなら、ケチって安い方の桃を選ぶんですが……私の場合、来年の夏に桃が食べられるかどうか、わからないですからね。奮発して、一番高い桃を買ったんです。

とっても大きくてジューシーな桃、のはずだったんですが……桃を口に入れると、あのピーチ味の抗がん剤を思い出して、「ウエッ」となってしまったんです。
桃、好きだったのに……同じ桃を食べた家族は「すごく美味しかった」と言っていたので、本当に美味しい桃のはずだったのに……自分の口に入れると、吐き気がこみ上げてくるんです。

それもこれも、服用中の経口抗がん剤のせいです。ぷんすか!

ちなみにこの抗がん剤、カプセル錠もあると薬の説明書に書いてあったので、主治医に
「カプセルの方がいいです〜」
とお願いしたのですが、
「うちの病院ではこのタイプ(OD錠)しか扱ってません」
と言われ。

行きつけの調剤薬局に聞いてみたら、
「在庫がありません」
と言われ。
あえなく敗退。

もう本当に、抗がん剤に「ピーチ味」とかやめてほしい(涙目)。
じゃあ何味ならいいのか? と言われると、困るのですが。
「焼肉味」とかだったら、焼肉が嫌いになるのかなあ。

そんなこんなで、「好物がひとつ減ってしまった」という、悲しいお話でした。
おしまい。






| ●月ノヒカリ● | 病気 | comments(4) | trackbacks(0) |
2018.06.23 Saturday 20:35
前回の更新から、また間があいてしまいました。
抗がん剤治療、なかなかにハードです。
まだ親知らずの件が解決していないというのに……というか、抗がん剤&骨転移の治療中に歯の治療をするのは難しいらしくて、どうしかものかと思案中です。

毎週のように病院通いが続くのはまあ仕方ないとして。
先日なんか、8時半〜17時過ぎまでずっと病院にいたという——昼食も抜きで。
血液検査→診察→抗がん剤治療→歯科受診で、丸一日かかったんです。最後の方はもう、意識が朦朧としていたような。
でも、入院するよりは、通院の方がまだマシかなあ。

前回のエントリにも書いたんだけど、退院したあと、かかりつけの精神科を受診したんですね。
で、精神科の主治医に、「こういう抗がん剤治療をやっていて、薬が効いている限り治療はエンドレス。でも、薬が効くかどうかはわからない」という話をしたら、すごくビックリされて。
そして、
「退院してすぐ抗がん剤の予定を入れられたけど、お願いして一週間延ばしてもらった」
と話したら、その精神科の主治医は、
「最近の医者って、そんなに患者の全身の状態を見てくれないの!?」
と呆れたように言ったのでした。

その言葉を聞いて、ちょっとドキッとしたというか、実は私自身も似たようなことを思っていたので、「う〜ん、精神科医から見ても、外科医の判断って、そんなふうに見えるんだな」と。

今の私は、ほぼ「治療のために生きている」ような状態で、ずっと微熱が続いていて、「自分の楽しみのために外出する」ことは本当にできなくなっていて。
でも、家で本を読んだり、好きな音楽を聴いたり、家事や身の回りのことはそこそこできるし、お風呂にも入れるから、入院するよりはマシだと思うけれども。

正直に言えば、「ちょっと抗がん剤治療を休みたい」という気持ちでいっぱいです。
でも、外科の主治医は、「余程のことがなければ抗がん剤は続行する」という立場で、なんだか怖くなりました。
もうね、「抗がん剤で殺されるんじゃないの?」という感じで。

もちろん、癌が転移した肝臓の状態がよくないから、外科の主治医としては抗がん剤治療を強く勧めるのだろう、というのは理解しているつもりなんだけれども。
そして、外科医は「画像診断や血液検査の数値を見て判断している」のだけど、精神科医はそうではなく、患者との会話の中で判断している。そこに差が出てくるのかな、とも思う。

私個人としては、当然「全身の健康状態ができるだけ良い状態で過ごしたい」わけで。
癌の進行は抑えられても、「寝たきりで食事もままならない状態」になるなら、抗がん剤治療の意味って何なの?などと考えてしまいます。

これで、抗がん剤が効いているならまだ良いんだけど、腫瘍マーカーは迷走中で、効果もよくわからない。

今後、遺伝子レベルの分析が進めば、「効く抗がん剤と効かない抗がん剤が、あらかじめわかるようになる」はずで——今の私のように、「抗がん剤が効くか効かないかは、実際に試してみないとわからない」なんてことは、将来的には無くなるのでしょうけど。
そういう時代が早く来てほしいですね。

悩みは尽きないですけど、今回はこの辺で。






| ●月ノヒカリ● | 病気 | comments(3) | trackbacks(0) |
2018.05.31 Thursday 11:35
入院してました。といっても、一週間ほどで済んだのですが。
その間、ものすごい不安に襲われたり、今後のことを改めて考えたり、そういった諸々のことをブログに書いておきたいのは山々なのですが……それをするだけの時間と体力が追いつかない状況なので、少しずつ書いていきます。

前回のエントリに書いた通り、4月末から抗がん剤治療を始めたんです。
とりあえず1サイクルは無事に終え、「今週は休薬だ〜」と喜んだのもつかの間。
38度を超える高熱が出て、前もって処方してもらっておいた抗生剤を飲んでも熱は下がらず、病院に電話したら「今から受診して」と言われ、受診。そして血液検査の結果、感染症の数値が高く、そのまま入院することになりました。

これまでの入院は、「手術のための入院」で、前もってちゃんと準備をした上での入院だったのですが……今回は「受診して、そのまま入院」という流れだったので、入院グッズの準備もなく、それはそれで大変でした。

で、高熱の原因は——生えかけの親知らずでした。
片頬がパンパンに腫れて、喉も痛くなり、ほとんど物が食べられず……最初は、「もしかしておたふく風邪じゃないの?」と疑ったのですが。

いや、私はこれまで、虫歯になったことはあるけど、歯が原因で「頬が腫れて高熱が出る」レベルの痛みを味わったことはなかったんです。
親知らずは過去に、斜めに生えていた3本は抜いたのですが、1本だけ残ってたんですね。それでもこれまで大きなトラブルはなかったので、あまり気にしてはいなかったんです。

でも、よりによって抗がん剤治療中に、生まれて初めて親知らずのトラブルを経験することになろうとは……いや、抗がん剤で抵抗力が落ちているからこそのトラブルなんだろうけど。

本来なら、治療を始める前に、親知らずは抜歯しておくべきだったんだろうなあ。
ランマーク(骨転移の治療薬)の治療開始前に、「虫歯は治しておくように」と言われたので、かかりつけの歯科に行って「ランマーク」治療提示カードを見せた上でチェックしてもらったんだけど……親知らずのことは、何も言われなかったんですよね。親知らずのリスクについて、本当なら治療前に知っておきたかったです。

骨転移の治療&抗がん剤治療中の今、抜歯するとなると、ものすごいリスクがあるらしいので、怖くてできないですよね……。

入院中、抗生剤の点滴を受けながら、「熱はちゃんと下がるのかなあ。もうこんな思いするのは嫌だ〜。もう抗がん剤やめる! そこまでして長生きしたいわけじゃないよ」などと眠れない夜の病室のベッドで考えていたのですが。

乳腺外科の主治医には当然のごとく抗がん剤治療を勧められ、口腔外科の歯科医師には「歯のことが理由で化学療法をやめるというのはあり得ない」と言われ……。

熱も下がって一週間で退院できたので、再び抗がん剤治療を始めることになりました。
主治医は、退院の翌日に、はや次の抗がん剤のスケジュールを入れていたのですが……入院生活で疲れ果てて、まだ頰の違和感も消えていないので、お願いして一週間延ばしてもらいました。

入院生活をしてしみじみ感じたのは、「病院にいると病人になる」ということです。
点滴は朝夕の2時間だけだったけど、点滴の針は腕に刺したままであまり動かせず、日課だったストレッチやヨガのポーズができない。これはかなりのストレスでした。

一方で、食事はすごく助かりました。喉も頰も痛くて、おかゆとジュースくらいしか摂取できなかったんだけど……さすが病院の食事は違う。おそらく高齢者用の、細かく刻んだり、ペースト状にされた、噛まなくても食べられる食事があって、味も悪くない。
とにかく細かく刻んであるので、元の料理がなんなのか、見ただけではわからないものも多かったけど、「この黒っぽいもの、なんだろう?」と口に入れてみて、「あ、ひじきだ〜」と味でわかるのも、なかなか面白かったです。

看護師さんは皆とても親切だったし、決して居心地が悪いというわけではなかったんだけど……やっぱり病院は病院なんだよなあ。あまり眠れなかったし。空気が乾燥していたせいか、肌はガサガサになったし。テレビはあるけど、普段テレビを見る習慣のない私には退屈で、ベッドの周辺でウロウロしてるしかなかったし。病院で過ごすって、やっぱり結構なストレスです。

家にいて、読みたい本が手の届く場所に置いてあって、好きな音楽が聴けて、お風呂に入れて、ヨガもできて、家の近くを散歩したり、買い物にも行ける。
これができるとできないとじゃ、生活の質はずいぶん異なるんだよなあ。少なくとも私の場合は。

う〜ん、書き始めると長くなるな。
退院後、かかりつけの精神科クリニックに行って、精神科の主治医に一部始終を話したら、すごく驚かれて、その先生が口にしたひと言が、ずっと引っかかってるんだけど……この話はまたにします。






| ●月ノヒカリ● | 病気 | comments(3) | trackbacks(0) |
2018.04.16 Monday 23:43
またもや腫瘍マーカーは上昇し、肝臓への転移も悪化し続けているので、新たな抗がん剤治療を始めることになりそうです。
初発の時の抗がん剤治療がめちゃくちゃつらかった記憶があるので、再発しても抗がん剤はもう嫌だ〜二度とやりたくないよ〜と、ずっと思ってたんですけどね。

でも今、肝臓への転移が大きくなっていて、いつ何が起こってもおかしくない状態らしいので。
迷った末に、また薬剤師さんに相談したら、候補に挙がった数種類の抗がん剤の一つを「すごーく奏功した事例を見てきた」からと勧められて、「とりあえずやってみたら?」ということになりました。

自分では、あんまり納得していないんですけどね。
というのも、実は乳がんになって以降、「癌の症状でからだがつらい」ということはほとんどなくて、だいたい「治療のせいでつらい」ことの方が圧倒的に多かったから。
唯一の例外は、骨転移の治療で。注射のおかげで、骨の痛みも軽くなったし、ちょっとした運動なら問題なくできるくらいの効果はありました。

でもそれ以外は、肝臓への転移についても、自覚症状はほぼないんです。
しんどいのは薬の副作用で、好中球が減少したせいか、しょっちゅう熱を出したり、体がだるかったり、皮膚への影響や脱毛もあり。

癌の遠隔転移がわかってから、いろいろ調べて、初めて知ったことがたくさんあります。
例えば、「無増悪(むぞうあく)生存期間」と「全生存期間」の違いとか(こちらのサイトに解説がありました)。
そして、これから使う予定の抗がん剤は、「無増悪生存期間は延長するが、全生存期間は延びない」という治療が多いらしい。
正直に言うと、「無増悪生存期間は延長する(可能性がある)けど、全生存期間は延びない」治療をするメリットが、私にはよくわかりません。

治療のおかげで、寿命は延びなくても、QOLを保てるとか、「元気に過ごせる時間が長くなる」というのなら、メリットはあると思っていたんですが……先に書いたように、私の場合は、これまでのところ、「癌そのものの症状」よりも「薬の副作用」の方が、ずっと苦しかったわけだから(骨転移治療の注射は除いて)。

こんな苦しい思いをしてまで、治療する意味ってなんなんだろう?
むしろ抗がん剤治療しない方が、元気に過ごせるんじゃないの?
ということは、考えてしまいますね。


その他にも、癌の治療をしてきて「意外と知らなかったあれこれ」について、メモ程度に書いておきます。


●「高いから」良い薬、「新しいから」良い薬、というわけではない

これは、考えてみれば当たり前のことではあるんだけど、なんとなく、すっごく高価な薬に対しては、すっごい効き目を期待してしまうのが人情といいますか。
概して「新しい薬」は高い。でも、それが効くかどうかは個人差がある。
言われてみればごく当たり前のことなんだけど、心情的には、「新薬」というと勝手な期待感を抱いてしまいますね。
実際に自分で使ってみたら、あの値段ほどの価値あるのかなあ? と思ってしまいましたが(あくまでも個人の感想です。効果も副作用も、人によって異なるはずなので)。


●腫瘍マーカーの値が「100」の人と「10,000」の人を比較して、「10,000」の人の方が症状が重い、というわけではない

これも初めて知ったとき、「え?そうだったの?」と意外でした。
腫瘍マーカーというのは、人と人とを比較するものじゃなく、一人の人の中での変化を見ていくものだということ。これは教えてもらわなければ誤解したままでした。
ついでに言うと、腫瘍マーカーが上昇し続けていても、画像診断上は病状変化なし、という例もあるのだそう。私の場合は、これまでのところ、腫瘍マーカーの上昇と画像診断の結果は連動していましたが。


こういう、「医師にとっては常識だけど、患者にとっては知ってびっくり」な話、探せばもっとありそうです。

これは患者仲間から聞いた話だけど、「化学療法中は、〈古典的な意味で〉栄養のあるものを食べた方が良い」という説もそうです。
つまり、「玄米菜食」的なヘルシーな食事は、元気なときなら問題ない。でも、抗がん剤で正常細胞も痛めつけているときは、ちゃんと動物性たんぱく質を摂取した方が回復が早い——という話は、薬剤師さんからも聞いて、信頼性はあると思います。

こういう豆知識、本やネットの情報を見ているだけでは、なかなか伝わってこないんですよね。

その他、また気づいたことがあれば、書いておこうと思います。






| ●月ノヒカリ● | 病気 | comments(2) | trackbacks(0) |
←新しい記事 1/7 pages 古い記事→
Search
Profile
Category
Recommend
Recommend
私の幸福論 (ちくま文庫)
私の幸福論 (ちくま文庫) (JUGEMレビュー »)
福田 恒存
たとえ不幸のうちにあっても、私たちが「幸福である」ために
Recommend
新版・小説道場〈4〉
新版・小説道場〈4〉 (JUGEMレビュー »)
中島 梓
わが人生の師。全4巻
Recommend
敗北からの創作
敗北からの創作 (JUGEMレビュー »)
明川 哲也
9・11テロ後「敗北」した私たちにできる「創作」とは?
Recent Comment
Recent Trackback
Links
Admin
Calendar
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< December 2018 >>
Latest Entry
Archive
【WEB拍手】
応援してくれる人、拍手ポチッと押してね↓↓↓
↓ブログ主に小銭を!
Analytics
Sponsored links
Mobile
qrcode
無料ブログ作成サービス JUGEM