2020.09.12 Saturday

一定期間更新がないため広告を表示しています

| スポンサードリンク | - | - | - |
2013.04.24 Wednesday 22:51
ども、更新が遅くなりました。
病理の結果を聞いて、今後の治療について考える時間が必要だったもので。

先々週、病理の結果を聞きに行ったのですが―――今回もちょっと感動しました。
主治医の手には、患者に向けた説明用紙が用意されていたのです!

そこには、「腋窩リンパ節転移の個数」「ホルモン感受性(ER,PgR)」「HER2」「組織学的悪性度」などの項目が列記されていて、そこに主治医が私の病理データを書き込みながら、ひとつひとつ説明してくれました。
そしてその用紙の下部には、「再発予防のために推奨される術後の治療法」として、「ホルモン療法」「抗がん剤」「抗HER2療法」「放射線照射」という項目別に、それぞれ使われる薬剤の名前とその副作用、それからおよその費用が書かれていました。

これ!こういうのが欲しかったんだよ〜!!
初回治療(2004年)のときは、聞きなれない薬剤の名前を覚えつつ、必死にメモを取っていたのですが……今回は、その必要はなかったです。
この数年の間に、変わったんだなあ。検査結果とか薬の副作用とか、重要な情報はやっぱり「紙に書いた文書」で欲しいよね。

手術前にも書きましたが、主治医はとても丁寧に説明してくれて、こちらからの質問にもきちんと答えてくれました。世の中には、患者が質問すると不機嫌になる医師もいるというのに……この対応は本っ当にありがたいです。

もしここで治療法を迷うようなら、この時点でセカンドオピニオンを取るのもアリかも、と考えていたのですが―――これだけ丁寧に説明してくれたのだから、その必要もないな、って感じです。
いやちょっとネットで調べてみたら、セカンドオピニオンって高いんですよ(金額的に)。保険適用外で自費になるので、大きい病院なら1時間で2〜3万円ほどかかるんです。その金額はちょっと痛い……。

で、気になる病理診断の結果はといいますと―――ホルモン感受性は強めの陽性、悪性度はグレード1という、「かなり大人しいタイプの癌」でした。(だからこそ、術後8年以上も経過してから再発したわけですが。)
この結果は、前々から「抗がん剤は嫌あぁぁぁ!ホルモン療法!ホルモン療法がいいです!!」と言い続けた私の希望に添う形の、「いい結果」の部類に入るのだろうなぁ。

そんで、今後の治療はというと―――つまり、手術で癌は取り除いたものの、身体のどこかにひそんでいるかもしれない微小な転移を根絶するために、多くの乳がん患者は、薬による治療を行うのですが。
※参照サイト:再発予防のための薬による治療はどのように決定されるのでしょうか。 (日本乳癌学会・患者さんのための乳がん診療ガイドライン より)

今回、主治医からは、抗がん剤を含む治療法を提示されたのですが……私は、ホルモン療法のみでいくことにしました。
その理由として、主治医から説明されたのは、「もともと悪性度の低い(グレード1)タイプは、抗がん剤治療から得られるベネフィットが少ない」ということだったのですが。

それ以外にも、個人的には以下のような理由があります。
●初回治療で、アントラサイクリン系とタキサン系という主要な抗がん剤を使ってしまったため、使える薬剤が限られる。
●過去の抗がん剤治療のつらかった記憶が残っているので、もう二度とやりたくない。(しかも再発してるし。)

そして何よりも私の場合、しんどい抗がん剤治療をしたら、そこで燃え尽きてしまって、その後のホルモン療法ができなくなりそうで、それが心配なんです……。
実は初回治療のときが、そんな感じでした。抗がん剤、手術、放射線治療というハードな治療を終えたら、そこで燃え尽きたようになってしまって、鬱状態のひきこもりに。そしてホルモン療法5年の予定だったのを、3年でギブアップしてしまいました……それが今も心残りで。
今度はできれば、しっかり5年間治療したいです。後悔しないように。
今回の再発は、幸いにも手術が可能な「局所再発」だったのですが、もし次に再発したら、そうはいかない可能性もあるので。

でも、5年間も耐えられるかな、という不安もあります。
ホルモン療法というのは、具体的には、女性ホルモンの働きを抑える注射と内服薬の治療で、抗がん剤の脱毛みたいなドカンとくるキツい副作用はないのですが……その代わり、鬱や不眠や更年期症状のような副作用にジワジワ〜っと苦しめられる、という感じで。

まあでも今から心配してもしかたないし、適当に気分転換をしつつ、やっていくつもりです。


蛇足ながら付け加えておきますと。
今回私は「抗がん剤はしない」という選択をして、それは医学的にも妥当な選択だと考えていますが―――同じ立場で、「抗がん剤治療をする」という選択もアリだと思います。再発の可能性をほんの少し減らすために、抗がん剤治療を選択するかどうかというのは、人それぞれの価値観によるのではないでしょうか。

私も初回治療でがん剤治療をしたことは、後悔していないです。再発はしたものの、「再発を遅らせる」効果はあったのだと思います。
ただ、もし私が遠隔再発(遠隔臓器に転移すること)して、「治る見込みがない」状態になったら、しんどい治療はしないつもりなのですが……それも、実際にそうなってみなければわかりません。

抗がん剤については、微妙な問題を含んでいるので、なかなか言葉にするのが難しいです……。
「日本で抗がん剤がやたら使われるのは製薬会社の陰謀」などと一部のマスコミや医師が煽るのは、どうかと思うんです。
一方で、「エビデンスに基づいて(=生存率が数%上がるという臨床試験の結果があるから)」抗がん剤治療をするという医療のメインストリームにも、違和感があるんですよね……。EBM(根拠に基づいた医療)は結構なことだけれども、個々の患者の状態やQOLを考慮に入れていないのでは?という疑問を感じることもしばしばあって―――。

う〜ん、やっぱりうまく書けないや。こういうこと、もう何年ものあいだずっと考え続けてるんだけど、いまだに答えが見つかってないです。


拍手コメントくださった皆様、本当にありがとうございます。すっごく励まされてます。最近ぜんぜんレスできなくてスミマセン。

まだ「以前のように」とはいきませんが、のんびりお付き合いいただけたら嬉しいです。






| ●月ノヒカリ● | 病気 | comments(8) | trackbacks(0) |
2013.04.02 Tuesday 22:36
前回の入院報告に励ましの言葉をくださった皆様、ありがとうございます。
おかげさまで月ノヒカリ号、無事手術を終え、ただいま帰還いたしました。
これもひとえに、入院にあたって励ましの言葉をくださった皆様のおかげです。皆ありがとう〜〜〜。

病院からの帰り道。
道のあちらこちらで、満開の桜が私を迎えてくれました。桜の花びらが「おかえり」って、囁く声が聞こえたような。

家に帰って、まず最初にしたことはというと―――「とりあえずシャワー」。
世の中には、数日くらいシャワーを浴びなくても平気な人もいるらしいけど……アトピー持ちにシャワー禁止は、マジきつかった。

でも終わってみれば、過去3回の入院(手術)の中では、今回がいちばんラクだったんじゃないかなぁ。入院生活のあれこれについては、また後日書くかもしれません。

シャワーを浴びてさっぱりして、おうちの布団ですやすやぐっすり眠ったら―――すっかり黄泉の国から生き返ったような心地になれました。病院ではあんまり眠れなかったからなー。

せっせとリハビリに励んだため、手術した側の腕も、かなり動かせるようになりました。傷の治りも、今のところ順調です。

とまあこんな感じで、すっかり解放感にひたっていたのですが―――気になるのは病理の結果。来週には結果を聞けるはずなのですが、それが気になっちゃって、またもやソワソワ落ち着かず……。

えっと、ちょっとここで解説を入れますと。
今回の入院では、2004年に手術した乳がんのリンパ節再発の治療のため、「腋窩リンパ節郭清術」という手術を受けたんです。 「腋窩リンパ節郭清術」というのはつまり、脇の下のリンパ節を、周囲の脂肪ごとゴッソリ取るわけです。そのとき腕の神経の一部も切ってしまうので、術後しばらくは腕が挙がらず、リハビリが必要になるのです。

そんで、手術のときに切除した部分の組織や細胞を詳しく調べるのが、「病理医」さんのお仕事です。その病理医さんからの報告の内容次第で、今後の治療が決まるわけですが……。
あああ抗がん剤はやりたくないよう〜。抗がん剤はもう懲り懲りなんだよう〜。
もし主治医に「抗がん剤をやった方がいいでしょう」なんて言われたらどうしよう〜ビクビクッなどと悶える今日この頃なのです。
手術は無事終わって退院できたのに、心配事は尽きないなあ。

え〜と書きたいことはいろいろあるのですが、まだからだが本調子じゃないので、今回はこの辺で。
またボチボチ更新していきます。






| ●月ノヒカリ● | 病気 | comments(14) | trackbacks(0) |
←新しい記事 1/1 pages 古い記事→
Search
Profile
Category
Recommend
Recommend
私の幸福論 (ちくま文庫)
私の幸福論 (ちくま文庫) (JUGEMレビュー »)
福田 恒存
たとえ不幸のうちにあっても、私たちが「幸福である」ために
Recommend
新版・小説道場〈4〉
新版・小説道場〈4〉 (JUGEMレビュー »)
中島 梓
わが人生の師。全4巻
Recommend
敗北からの創作
敗北からの創作 (JUGEMレビュー »)
明川 哲也
9・11テロ後「敗北」した私たちにできる「創作」とは?
Recent Comment
Recent Trackback
Links
Admin
Calendar
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930    
<< April 2013 >>
Latest Entry
Archive
【WEB拍手】
応援してくれる人、拍手ポチッと押してね↓↓↓
↓ブログ主に小銭を!
note 瑞木理央
https://note.com/waterfield5
(自作短歌置き場です)
Analytics
Sponsored links
Mobile
qrcode
無料ブログ作成サービス JUGEM