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2020.09.12 Saturday
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2016.07.17 Sunday 15:18これまでブログやツイッターを通じてお付き合いくださった皆様、応援してくださった皆様、本当にありがとうございます。
とても嬉しかったし、すごく励みになりました。
でも、癌の再発以来、どうしてもナーバスになってしまって、ネットにつながることでしんどくなることが増えました。
このブログでのコメントのやりとり、ツイッターのフォロワーさんとのやりとりで、励まされたことはたくさんあったのですが、ネットに接続するとどうしても、見たくない情報まで受け取ることになってしまうんですね。
今の自分の心身の状態を考えると、しばらくネットから離れた方がいいかな、と判断しました。
また、気持ちが落ち着いたときに、更新を再開しようと思います。
ご心配をおかけして申し訳ありません。
ツイッターは鍵をかけましたが、フォロワーさんとのリプやDMのやり取りはできる状態ですし、このブログのコメント欄、拍手コメントも書き込める状態にしてあります。レスは遅れるかもしれませんが、「まったく連絡が取れない状態」ではないので、ご心配はなさらないでくださいね。
ではまたいつか、皆様と元気にお会いできますように。
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2016.07.11 Monday 20:23「歴史にifはない」という言葉がある。
同じように、人生にもifはないのが現実だ。
そうであっても、「もしあのとき○○だったら、どうなっていたんだろう?」と未練がましく考えてしまうことはある。
私がよく考えるのは、もし十年前に、今と同じレベルの精神病患者の支援体制があれば、私も「就労ルート」に乗って、それなりに働けていたのかもしれないな、ということだ。
私が最初に統合失調症を発症したのは、今から15年ほど前のことだけど、その頃に比べて今は、精神障碍者の支援体制は格段に整ってきていると思う。
精神科医以外に、PSW(精神科ソーシャルワーカー)にも相談できるようになったのは大きい。
もしかしたら、私が知らなかっただけで、過去にもそれなりに支援体制があったのかもしれない。けれども、そういう情報を知らなければ「無い」のと同じで、だから今、それなりに情報が手に入るようになったこと自体、時代の変化というか、精神病者をめぐる状況は改善されてきていると感じる。
今から十年程前、最初の乳がんの手術後に陥った鬱状態から、ひとまず浮上した頃のこと。
私は支援などまったくない状態で、いろいろと足掻いていたのだった。ハローワークで募集していた就職セミナーに通ってみたり、キャリアコンサルタントの講演を聴きに行ってみたり、簿記の資格を取ったり……そしてそのたびに体調を崩しては落ち込む、というのを繰り返していた。
その時に相談した、精神科医の対応は、今でも忘れられない。
私が動き回った結果、体調を崩したことを伝えると、「そんなの大したことじゃない。疲れるのは普通のこと」といかにも面倒くさそうに言い放つ。「精神障碍者手帳を取得して、就労することはできるのか」と尋ねると、「さあ、知りません。自分で考えて」との答え。その上、「このまま働かずに親の脛をかじって、親が死んだら生活保護を受ける気か。それが嫌ならさっさと働け」という説教まで喰らったのだった。
ちなみにその当時は、「生活保護の水際作戦」が盛んにメディアで報道されていて、私自身、「生活保護は簡単に受給できないもの」というイメージを抱いていた。だからその精神科医の言葉を聞いて、自分はもう、このまま働けないのなら死ぬしかない、と思い詰めることになったのだった。
それから何年もの間、強い自殺願望に苛まれながら、それでもなんとか生き延びたのは、本当に偶然としか言いようがない。
もしあのとき、精神科医が、私も障碍者手帳を取得できることを教えてくれて、障碍者就労支援のような制度に乗れていれば、今の私は、全然違った場所にいたのかもしれない。「普通」とは言えないかもしれないけれども、「普通」の尻尾にしがみつくくらいの生活は送れていたのかもしれない。もちろん、その方が幸せだったかどうかはわからない。
一方で、もし統合失調症を発症したのが30年前だったとしたら、ひょっとしたら一生、精神科病棟で暮らすことになっていたかもしれない。統合失調症は歴史的に、そういう病気だった。
病気と闘うのも、時代や環境の制約を受けるということ。
そしてその結果の幸不幸は、一概には判断できないということ。
たぶんそれが、どうしようもない現実なんだと思う。
先月、癌の転移がわかってからも、いくつかのifを想像してしまった。
それについては、書き出したらキリがないし、意味もなさそうなのでやめておく。
椎間板ヘルニアだと思っていた痛みが、癌の骨転移だとわかった時から、不安や恐怖に支配される時間が長くなった。
今までに経験したことのない頭痛を感じると、「もしや癌の脳転移か?」などと心配になって、いそいそとネットで検索してみる。検索結果に戦慄する。
私の癌は進行がゆっくりなので、まだ数年は生きられるつもりでいた。けど、それだって、確かなことではないんだ。
とりあえず、不安なことは全部メモして、次の診察の時に主治医に尋ねてみることにする。それしか、不安を解消する方法はない。
時々、夜寝る前に、iPodでビートルズの「マジカル・ミステリー・ツアー」を聴く。3年前、リンパ節再発がわかったときに、私を励ましてくれた歌。私は再び、マジカルミステリーツアーに誘われているらしい。行き先もわからない旅へ。
でも今は、あの時とは別の歌のように聞こえる。終着駅が、少し先に見え始めているせいだろうか。
あとどのくらいの時間が自分に残されているのかもわからなくて、その残された時間をどう過ごすべきかも定まっていない。私は今も、途方に暮れたままだ。
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