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2016.11.09 Wednesday 23:51
日に日に寒くなる一方、しかも雨模様、絶好のひきこもり日和が続いていますが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。

最近はブログの更新も滞りがちなのに、拍手やコメントを寄せてくださる奇特な皆様、本当にありがとうございます。そんな皆様のおかげで、この弱小ブログもなんとか存続しています。
以前のように「拍手コメントに全レス」するのは難しいのですが、10月27日にいただいたコメントは、私も一緒に考えたい内容だったので、以下に公開レスすることにしました。
こちらのコメントです。

最近自分はパンを追うことに頭が行っていて、バラから離れてしまってるなあ、、という実感です。ヒカリさんの短歌解説わかりやすいです。最近の私は自己啓発本のパン系?な書籍ばかし読んでいたので、、、生活費を稼げていないということが常にひっかかっているので、文学的な物を読んでるとすごく焦りを感じるんですよね。「こんなことしてていいのか?」みたいな。服装に気を使ったりとかの、文化的生活方面であきらめたり、切り捨てることが多くなってきているので色々と考えものです、、文化は必要ですよね?

いつもブログを読んでくださってありがとうございます。
お名前は公開していいかわからなかったので、非公開にしました。
コメント主さんとは、ブログを通じてですが、それなりに長い付き合いなので、ある程度は置かれている状況を把握しているつもりです。
だいたいこんな感じでしょうか。

●長年病気で療養していたけど、今はかなり回復してきた。
●今現在、明日のご飯の心配をしなければならないレベルの経済的困窮状態にはない。
●働くことについて、これまでいろいろ試行錯誤してきた(つまり、単に「就労支援を受ければ?」で解決する問題ではない)。


この認識であってますか?
こういう状態であると仮定して、以下にレスしますね。

コメント主さんから最初にコメントいただいたのは、5年程前だったでしょうか。その頃に比べて、今はかなり回復してきたってことですよね。それについては、本当に良かったと思うし、私も嬉しいです。

ただ、回復した分、今は「早く社会復帰しなきゃ」「ちゃんと自分でお金を稼がなきゃ」みたいな焦りが出てきている、ということでしょうか。
そうだとしたら、その気持ちはとてもよくわかります。でも、「どうすればお金を稼げるか」なんて、私もいまだにわかってないので、これについては有効な助言など何一つできる立場にはありません。

いつだったか、少し前に「自己啓発本を読み漁っている」というコメントをいただいたことがありましたが、今もそうなんですね。
気を悪くしないで聞いてほしいのですが、私は基本的に「自己啓発本」については、過去にレビューを書いた、斎藤環『「社会的うつ病」の治し方』と同じスタンスなんです。
心の病を持つ人にとって「自己啓発」が有効なのかどうか? 疑問です。
健康でちゃんと働いている人のブログにさえ、「自己啓発本を読み漁るだけで何一つ実践できてない」などと書いてあったりするので。
私は、自己啓発書・ビジネス書の類は、たまーに書店で立ち読みするくらいの読者なので、詳しいことはわからないのですが。

それを前提として、あえて言わせてもらいますと。
「自己啓発本」も立派な文化だと思います。
「どんなジャンルにも、傑作もあれば、駄作もある。そして駄作から学べることだってある」ということ。
私自身、十代の頃からずっと、漫画やアニメやラノベやJUNEといった、まっとうな大人には馬鹿にされるジャンルばかり偏愛してきたので、そう信じています。

自己啓発本の中にも良書は当然あるでしょうし、「多くの人はつまらないと言うけど、今の自分にとって有益なことが書いてあった」ということも、十分あり得ると思います。

コメント主さんは、自己啓発本を読んでいて、面白いとか、楽しいとか、ワクワク感とか、ありますか?
自己啓発本を読むことが楽しくて仕方ないなら、それは今の自分にとって必要な文化なんだと思います。安心してじっくり自己啓発に取り組めばいいのではないでしょうか。

ただ、自己啓発書・ビジネス書の類は、実践するのも大事じゃないかと思うんですよね。
当事者研究みたいに、仲間を集めてみんなで試行錯誤しながら実践できればいいと思うんですけど、おそらくそれは難しいですよね……。
一つ思いついたのは、今自分が読んでいるのと同じ本を読んでいる人が、「その本を読んで何を感じて、どう実行に移したか」ということをネットで検索して調べてみると、本との付き合い方が変わってくるかもしれません。
これは私が、ブログに本や漫画の感想を書き始めた頃、やっていたことです。本のタイトルで検索して、引っかかったブログを読んでみる。「他の人は、私と同じ本を読んで、どんな感想を抱いたのか?」をリサーチする。これはわりと勉強になりました。

もし、今の状況に問題があるとしたら。
コメント主さんが「ぜんぜん楽しくないのに、焦りから自己啓発本を読んでいる」場合です。
そうだと仮定するならば。
できれば明日から、自分が自由に使える時間の、少なくとも2割くらいは、心から楽しいと思えることに費やしてほしいです。
別に自己啓発本を読むのをやめる必要はないです。でも持ち時間の何割かは、本当に好きなこと、楽しいことのために使ってください。

なんでわざわざこんなお節介なことを言うかというと、ですね。
私も含めての話ですが、心や体の病気だったり、不登校やひきこもり経験のある人が、まず第一に取り戻さなければならないのは、「生きる意欲」だと思うからです。
私が病気になって、自分から根こそぎ奪われた(と感じた)のは、「生きる力」「生きる意欲」のようなものでした。
だから、「生きる力」こそ、一番最初に取り戻さなければならなかったし、これから先も決して失ってはならないもの、だと思うんです。

でもって、これは私の持論なのですが、「生きる力」とか「生きる意欲」というのは、自分が本当に心から好きなことを通してしか、得られないと思うんですよね。

私がお金のために働いていたとき、仕事上のことで多少褒められることがあっても、まったく「自信」には繋がりませんでした。むしろ自尊心(と健康)をすり減らしていました。嫌で嫌で仕方がないのにやっていた仕事だったので。
でも今、こうしてブログに文章を書いて、コメント主さんのような反応をいただけると、それは私にとって、自信につながるし、生きる力を与えてもらえるんです。

私は、これまでにあなたからいただいたコメントで、パンク・ロックやアゴタ・クリストフが好きだと教えてもらったこと、ちゃんと覚えています。
あなたが本当に好きなこと、心から楽しいと思えることを、自分の時間の一部でもいいので、ぜひ取り入れてください。
それは必要なことです。生きるために。


最後に、このレスを書いてる間に思い出した本があるので、付記しておきます。
石川良子『ひきこもりの〈ゴール〉 「就労」でもなく「対人関係」でもなく』です。
ご存じでしょうか。
ひきこもった経験のある人が、この本を「いい内容だった」と評価している書き込み、しばしば見かけます。
もし気が向いたら、手に取ってみてください。

以上、お節介かもしませんが、個人的な思いを書いてみました。
ここに書いたことは、全部忘れてもらっていいです。
一番大事なのは、あなたが元気に毎日を過ごせることで、私が心から祈っているのもそれだけです。

お互い無理のない範囲で、ぼちぼちやっていきましょう♪






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