2016.08.15 Monday 22:46
先月もいろいろ検査をして、もうすぐ病院で結果を聞く予定なのですが、その前に。
久しぶりに、Twitterに投稿してきた短歌をまとめておこうと思います。

半年くらい前に、拍手コメントで、当ブログの短歌エントリを褒めてくださった方がいたのですが、お返事できなくて申し訳ありませんでした。当ブログに掲載した自作短歌および引用させていただいた短歌は、著作権に配慮した上で楽しむ分には、問題ないと思います。
私はまだまだ素人レベルですが、世の中にはもっともっと素晴らしい短歌が溢れるほど存在しますので、どうかこれからも良い短歌と出会われますように。

さて、Twitterに投稿した短歌ですが、癌の再発に関するものなど、病気にまつわる作品は、ここでは省きました。それらはまた後日、別エントリで紹介する予定です。

以下は、ここ一年ちょっとの間に作った短歌です。
幾つかの歌は、解説付きで置いていきますので、ご参考までに。

挨拶も交わさず星を贈り合うのが今日のコミュニケーション

つぶやきが君のアンテナ掠ったら黙って星を光らせなさい

ソーシャルな愛を安売りしたくないぼくらに星を返してほしい

液晶の窓に浮かんだ文字だけの弱い絆がぼくらのすべて
これらはTwitterをテーマにした短歌。
「星」というのは、かつてのTwitterの「お気に入り」の☆印のこと。
昨年11月頃から、ハートマークの「いいね」に変更されました。個人的には、☆(お気に入り)の方が良かったですね。
Twitterでは、一言も会話を交わしたことがなく、「お気に入り」や「いいね」をし合うだけの関係でも、何となく「知り合い」のような気がしてくるから、不思議です。

饒舌な酔いどれ人に囲まれてぬるむ刺身を噛み締めた夜
「飲み会ぼっち短歌」です。ブログ主は酒が飲めない上に、飲み会トークが苦手なので、たまに気の迷いで飲み会に参加すると、こういう残念な状況になります。

三日月の欠けた部分を照らしてる地球の光のぼくらは一部
「地球照」がテーマです。地球照の写真と解説は、この過去エントリに掲載してあります。

目が覚めた後に出かけるあてもなく僕の前には空だけがある
空 この歌は、空の写真と一緒にTwitterに投稿しました。上がその写真です。

(走れない)地球の重力1Gが1.5Gになる月曜日
これは、外出イベントがあって疲れ果てた翌日、別に動けないわけじゃないけど、走るにはからだが重すぎる、というコンディションを歌にしました。

冥闇(くらやみ)の淵に彫られた傷痕が花になる日を待ち焦がれてる
「薄闇の底に彫られた傷痕が花になる日を待ち焦がれてる」とどっちにしようか迷ったのですが、上記表現にしました。「傷痕が花になる」イメージを表現したかったのですが、はたして伝わってますかどうか……。

ジェット機の銀の腹部が鮫になる 途端にここは海底となる
これは晴天の昼、飛行機を見上げたら、宮沢賢治の「やまなし」を連想したので。あんまり短歌っぽくないので、またそのうち作り替えるかもしれません。

化学室観察日誌普遍的絶望生成過程報告

たましいがしずかに凍りついたあとゆるりと融けて絶望となる
これは「絶望」がテーマ。
一首目は、かなり無理矢理だけど、すべて漢字表記の短歌にしてみました。

夏の夜の夢と夢とが混線し溶け合って壮大な宇宙史に

受信する夢と夢とのあわいには地球のための小さな祈りを

夢を見ている夢を見ている夢を見ている夢を見ている私
これは「夢」をテーマにした三首。
最後の歌は、「夢を見ている夢」を見ている……という意味です。

この夏はあの子の庭の朝顔になって観察されていました

僕よりも君の方こそアルマジロ珍獣決定戦で勝負だ
Twitterやってると、フォロー外からもジロジロ観察しに来る人がいて、珍獣扱いされて困っているアカウントがこちらです。そんな気持ちを、観察日記ならぬ「観察され短歌」にしてみました。


以下の歌は解説なしで。
Twitter投稿時とは表現を変えた作品、削った作品もありますが、だいたい投稿した順に並べました。

帰るべき巣をつくれない僕たちに夜のひかりはいつもやさしい

ミネルヴァの梟は飛ぶ 息絶えた坑道のカナリヤの墓標へ

この森にさざめく声をかき寄せて祈りにかえる八月の魔女

楽園を追われたけれど知恵の実を齧ったことは悔いたりしない

スケルトン自動車走る透明な生き物が棲む島をめざして

蒼天を駆ける空色飛行機は世界を青に導くだろう

メロディになりそこなった雨音を拾いあつめて降るラグタイム

悪役になりきれなくてきらきらと緋色の羽根を振り撒くぼくら

ト短調の吐息と寝息だけ乗せて終バスはゆく夜の向こうへ

ピアニシモの吐息でしゃぼん玉を吹くようにやさしい沈黙が在る

帽子から次々跳び出す鳩や花、リボンのように語りあいたい

お喋りな君の指から蝶々が舞い降りてきてこの指とまれ

歩いても歩いても家に帰れない夢から醒めたあとの秒針

人の世の蜜に焦がれた咎ゆえにこの地に生きるわれら流刑囚

空想の裡(うち)に重ねた罪を知りつつ裁かない天日(てんじつ)の眼は

バーゲンセールにされた世界を生きている魂さえも稀釈しながら

倫理学教師が夜ごと訪れて花を散らしてゆく裏通り

降りそそぐ龍の涙を掌(て)に受けて沁みゆく爬虫類のにおいに

火星発アラームも犬の呼び声も巻き込んで夏蟲交響曲(なつむしシンフォニー)

アンドロイドの踊り子たちは偽りの楽土の夢を舞いながら散る

蟲や樹の御魂がヒトに輪廻する秘史を忘れて虐殺の庭

木洩れ陽も猫も私も生塵もすべて一つになるeuphoria

ここでは以上です。
病気にまつわる短歌は、また後日、別エントリでまとめる予定です。

例によって、感想などコメントいただけると、ブログ主は泣いて喜びますので、よろしくです♪

←拍手はこちら。コメントも送れます。




| ●月ノヒカリ● | 短歌 | comments(1) | trackbacks(0) |
2016.04.23 Saturday 22:01
お久しぶりの更新です。
まずは、熊本・大分で被災された方に、お見舞い申し上げます。
今回の震災では、私個人としては、真偽不明の情報を拡散することは控えようと思い、ブログ上で震災の話題に触れることはしませんでした。が、赤十字経由で義援金を送るなど、自分にできる支援は(ささやかであっても)していくつもりです。

でも、被災地以外が自粛ムードになるのもあんまりよくないとのこと。このブログは平常運転でいきます。

というわけで、久々の「ひとり短歌カフェ」、ブログ主のお気に入り短歌を紹介するコーナーです。
今回は、花にまつわるお気に入り短歌、それも特定の花の名前ではなく、「花」という言葉が入っている歌を集めてみました。
・・・って、もう4月も終わり、桜も葉桜になってるというのに、「花」がテーマってどうなのよ?
というツッコミも聞こえてきそうですが、北の方では、まだこれから桜が開花する地域もあるはず、ということでひとつ。


まずはこちら。
定住の家をもたねば朝に夜にシシリイの薔薇やマジョルカの花

   (齋藤史)
初出は歌集『魚歌』(昭和15年)です。
齋藤史さんは、明治42年生まれの女性歌人。二・二六事件の首謀者の一人と幼馴染だった、というエピソードが有名です。
そういう重い歴史を感じさせる歌もあるのですが、上に挙げた歌は「ハイカラ」という言葉がぴったりの、リリカルな心象風景が映し出されています。

「定住の家」を持たなければ、シシリイ(シチリア島)に咲く薔薇や、マジョルカ(スペインのマジョルカ島)に咲く花までも、「自分の家の庭に咲く花」と同じなんですよ。なんて豊かな世界でしょうか。
何も持たない方が、むしろ豊かであるという世界。そういう世界の住人となるのは、幸せなことなのか、あるいは不幸と隣り合わせなのか……。
ともあれ、これはとてもとても好きな歌です。


齋藤史さんの歌をもう一つ。
花が水がいつせいにふるへる時間なり眼に見えぬものも歌ひたまへな

   (齋藤史)
初出は歌集『うたのゆくへ』(昭和28年)。
「花や水がいっせいにふるえる時間」というと、やはり朝でしょうか。
眼に見えぬもの、風や、木や草や花の魂、そういったものまでも、いっせいに歌い出す時間。
毎日が、そんなふうに始まるなら、とても素敵ですよね。
しかし低血圧なブログ主は、いつも寝起きはどんよりしてるのですが……。


次はこちら。
人と見る夢ならばまず届かない夢だと思え 花は一輪

   (早坂類)
歌集『風の吹く日にベランダにいる』(1993年)より。この歌集は、「短歌ヴァーサス」9号に再録されています。

名前では判断しづらいかもしれませんが、早坂類さんも女性です。
「花」にまつわる歌を集めると、とりわけ現代の短歌の場合、どうしても女性が多くなってしまいます。
・・・といってもこの歌からは、いわゆる「女らしさ」みたいな要素はあまり感じませんね。むしろ凛とした美しさ、孤独に耐えうる芯の強さ、といった姿が浮かび上がってきます。
「なんだかんだいっても、自分はひとりなんだな」と感じるとき、(いい意味で)思い出す歌です。


早坂類さんの歌をもう一つ。
かがやける花、花、花、野、黄金の家への道は無数にひとつ

   (早坂類)
歌集『黄金の虎(ゴールデン・タイガー)』(2009年)より。
この歌には、(ハロー、グッドニュース!)という詞書が添えられています。
「グッドニュース」と言っても、「ちょっといいニュース」ではなく、背中に羽根が生えて空を翔んで行けそうなくらい、素晴らしいニュースが飛び込んできたときの心境、でしょうか。

野原一面、花が咲き乱れている、その中にいて、どっちの方向へ向かっても、必ず家にたどり着くことができる、という確信のようなもの。
「黄金の家への道」というのは、単に自分が住む家というより、心のホームベースのような、「帰るべき場所」へと向かう道のりのことかもしれない。どの道を選んでも、最後には自分自身に還ってゆく、みたいな。


「凍る、燃える、凍る、燃える」と占いの花びら毟る宇宙飛行士

   (穂村弘)
歌集『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』(2001年)より。
この「手紙魔まみ」の連作短歌は、以前このブログでも取り上げた雪舟えまさん(「捨てられた獣は月へ〜」の作者)が穂村さんに送り続けたというファンレターにインスパイアされて、生み出された作品。

「凍る、燃える…」って、何が凍ったり燃えたりするんだろう?
――と考えてみたところ、答えは「星」じゃないかなぁ、と。
真っ赤な火星の平均気温がマイナス55度と極寒だったり、白色矮星の表面温度が1万度を超える高温だったりと、星の温度って、見かけだけでは判断できないですから。うっかり近づいたら、凍っちゃうのか、はたまた燃えちゃうのか……。

ちなみにこの歌集には、
ハロー 夜。ハロー 静かな霜柱。ハロー カップヌードルの海老たち。
という歌も収録されていて、これなんかは、かつての日清カップヌードル CMアニメ『FREEDOM』のテーマソングならぬ「テーマ短歌」にしたいくらいです(くどいようですが、『FREEDOM』はめちゃ好きなアニメなので…)。


以下は古典から。
去年(こぞ)の春逢へりし君に恋ひにてし桜の花は迎へけらしも

   (万葉集巻八)
満開の桜を誉め讃える長歌に添えられた反歌。
作者は若宮年魚麻呂(わかみやのあゆまろ)、聞いたこともない名前です。

歌の訳は、
「去年の春に出逢ったあなたに恋い焦がれて、桜の花は、この春もこんなに美しく咲いて、あなたを出迎えたのでしょうね」
という意味らしいです(角川ソフィア文庫『万葉集 二』を参考にしました)。

「桜の花が、君に恋している」というのは、面白い発想だなあと。
「君」というのは、男性でしょうか。それとも女性でしょうか。どちらとも取れますが、作者はおそらく男性なので、「君」も男性と解釈して、BL和歌として読みたいところです。


吉野山こぞのしをりの道変へてまだ見ぬ方の花を尋ねむ

   (西行法師)
新古今集、春歌上に収録されています。
歌の訳は、
「吉野山の、去年しおりをしておいた道を変えて、まだ見ていない方面の花を尋ねてみよう」
――という意味。 「しをり」というのは「枝折り」、つまり木の枝を折って目印にすること。昔はそうやって、道に迷わない工夫をしていたんですね。

西行は出家後、吉野山に隠棲した時期もあり、奥吉野にある小さな「西行庵」は今も観光名所となってます。
西行の時代の吉野山も、山全体が桜に埋め尽くされていたのでしょうか。

この歌から、ふと連想した詩があるので、以下に引用しておきます。
花をたづねてゆきしまま
かへらぬひとのこひしさに
岡にのぼりて名をよべど
幾山河は白雲の
かなしや山彦(こだま)かへりきぬ。

(竹久夢二「かへらぬひと」)
美人画で有名な、あの竹久夢二の詩です。
花を見に行ったまま帰ってこない人って、相当アレな人だな、と思ってしまいますが……しかし本来、詩歌というのは(社会的に)ダメな人のために存在するものだ、と考えれば、納得がいくというものです。


(社会的に)ダメな人代表であるこのブログ主も、見たことのない花を尋ねて北の方へ旅に出ようかしら、などと考えたり考えなかったりする今日この頃。
もしこのブログの更新が途絶えたら、ブログ主は花を探しに行って道に迷い、千の風になったのだな、とでも思っていてください。

それでは皆様、また次回の更新まで、御機嫌よう〜。






| ●月ノヒカリ● | 短歌 | comments(0) | trackbacks(0) |
2015.05.31 Sunday 23:39
ほとんどの人に求められていないというのは、ひしひしと伝わってくるのですが、リクエストも(約一名から)あったことだし、再びやっちゃいます。
ひとり短歌カフェ。
「好き」は正義!! を合い言葉に、ブログ主の独断と偏見で、お気に入り短歌を紹介するコーナーです。

前回のひとり短歌カフェ(秋〜冬のお気に入り短歌)はこちら

今回は、月にまつわる歌をご紹介します。
古今東西、月を詠込んだ詩歌は数多ありますが、「美しい月夜」を歌に詠むのは、それこそ月並みですよねー。
なので今回は、そうではない歌を挙げていきます。

まずはこちら。
捨てられた獣は月へ泳ぎつき人は汚れるなんてできない

   (雪舟えま)
歌集『たんぽるぽる』から。
ちょっと現実離れした、不思議な感覚の短歌がたくさん詰まった一冊だけど、これは特に好きな歌。作者の雪舟えまさんは、穂村弘の連作短歌『手紙魔まみ』のモデルとなった人と知って、妙に納得しちゃいました。

「捨てられた獣」というの、私は黒バス事件の渡邊被告を連想しました。
「どんなに汚れても、汚れない部分」が、人間の中には存在するんじゃないか。そんなことを思うんです。


次はこの歌を。
欠けているぶぶんの月が廃校の棚に入っているのは秘密

   (笹井宏之)
歌集『てんとろり』から。
この本には、「月足らずで生まれたらしい弟を補うようにつきのひかりは」という歌も収録されていて、これと迷ったのですが。
でも上に挙げた歌、長野まゆみの『少年アリス』を連想させる、幻想的な世界観に心奪われました。
月の欠けている部分が、廃校の棚に入っているとしたら――やっぱり夜中に校舎に忍び込んで、見に行きたくなるよね。


はげしき人と知る 月と月の光とがずれはじめたる真夜にして知る

   (正岡豊)
「短歌ヴァーサス」6号より。
穏やかそうに見えた人が、ふとした瞬間に、「こんな激しいものを秘めていたのか…」と気づき、驚かされる。そういう経験、確かにありますね。
それを「月と月の光とがずれ始めた」と表現するところも凄いなあと。
何かこう、自分と周囲とのタイミングが妙に噛み合ない時って、あるよね。行く先々で信号が赤に変わってしまう、みたいな。


月のひかりをあびた時間に生涯は左右されます理不尽ですね

   (荻原裕幸)
初出は歌集『あるまじろん』ですが、他の本(『デジタル・ビスケット』とか)にも載ってます。
月のひかりを長い時間浴びてしまった人は……やはり頭がおかしくなるのでせうか。英語の「lunatic」には「狂気じみた、精神異常の」という意味があるくらいだし。
ここを読んでいる皆さんも、このブログを訪れるたびに、月ノヒカリのダメダメウイルスに感染して、ほら、人生が狂ってゆく――なんてね。


ここまで、掲載した短歌はすべて、Twitterの短歌bot経由で知ったものです。
短歌の歌集というのは、入手困難なものが多いですが、好きな歌はやっぱり紙の本で読みたくなりますね。でも歌集って、図書館でも見つからない本が多くて、何ともはや読者泣かせのジャンルではあります。


以下は古典から。
天(あめ)の海に雲の波立ち月の舟星の林に漕ぎ隠る見ゆ

   (柿本人麻呂・万葉集巻第七)
これは解説いらないですよね。雄大な宙の光景が、目の前に映し出されるような歌。
夜空を海に、雲を波に、月を舟に、満天の星を林に喩えてるんですね。
今では夜空を眺めても、星はぽつぽつとしか見えないんだけど……古代の澄んだ夜空には、こぼれ落ちそうなくらいたくさんの星が見えたのでしょうねー。


月のすむ都は昔まよひ出でぬ幾夜か暗き道をめぐらむ

   (後京極摂政太政大臣)
後京極摂政太政大臣とは、平安末期〜鎌倉初期に活躍した九条良経(藤原良経)。新古今和歌集の仮名序を書いた人らしい。
百人一首には、「きりぎりす鳴くや霜夜のさむしろに衣かたしきひとりかも寝む」の歌が入ってるけど、それよりもっと素晴らしい歌をたくさん残した人だと、塚本邦雄が教えてくれました。

引用は、塚本邦雄の『定家百首・雪月花(抄)』より。
作者はかつて月光の都を後にし、いま常世の闇に迷い入ろうとしている。「幾夜か」という言葉にも不安が絡みつく。「幾夜」はもしかしたら「一生」となるかもしれないのだ――と塚本は解説しています。

太政大臣という権力の頂点を極めた人物が、こんなにも痛ましく沈鬱な歌を詠んでいるというあたり、何とも不思議な趣がありますね。良経は38歳という若さで急逝したのですが、それを予見していたのかと錯覚させるような歌。これに比べたら、百人一首に入ってる歌は凡作だよなあ、と思ってしまいます。


というわけで今回は、月にまつわる歌を並べてみました。
ここには挙げませんでしたが、もちろん美しい月夜を詠んだ名歌もたくさん存在するでしょう。
有名なところでは、「照りもせず曇りもはてぬ春の夜の朧月夜にしくものぞなき」(大江千里)とか。

ブログ主もまだまだ勉強中の身、皆様も素敵な短歌・和歌をご存じでしたら、ぜひ私にもお裾分けしてください♪


  




| ●月ノヒカリ● | 短歌 | comments(6) | trackbacks(0) |
2015.04.12 Sunday 23:43
えっと相変わらず、ほとんどの人から求められてない気もしますが、ちょこちょこTwitterに投稿していた自作短歌がそれなりの数になったので、またブログに書き写しておきます。

以前にまとめた自作短歌エントリはこちら
あと、昨年「短歌クイズ」のエントリに出したのも、自作短歌です。

去年の冬から今年の春にかけてTwitterに投稿した短歌に、新作も少し付け加えて、ここにまとめておきます。 解説を付けるのは野暮かも……と思いつつ、やっぱりまったく理解されないのは悲しいので、ちょっとしたコメントも付けておきます。

詩をくれた君に常套句(クリシェ)を返すしかできないことが悔しくて今

風に薫る言葉を摘んで花束にして君に捧げる愛の歌
以前の自作短歌エントリで、「表現を迷っている歌がある」と、皆様にアドバイスをお伺いした「言葉の花束」の短歌、最終的にこうなりました。
この二首はセットで読んでください(こういう詠み方は邪道なのかもしれませんが、何しろ正道を知らない門外漢なので……)。
二首目は、ちょっと砂糖まぶし過ぎだろーと思わないでもないのですが、少女漫画で育った生粋の甘党なので、そこはお許しください。

風の筆が雲の模様を描き出す空のキャンバスどこまでも青
これ、きっと似たような歌はあると思うんですよね。空をキャンバスに見立てるのは、誰でも思いつきそうだから。
でも、まったく同じ歌はまだ見たことがないので、一応置いておきます。似ている歌をご存じでしたら、ぜひ無知なブログ主にご教示ください。

正しさを求め続ける蟲たちが集う電脳異端審問

オクターブ声を落として話したい 正義について語るときには
上の二首は「ネット炎上」について詠んだ歌です。
「正義」って、場合によっては、人を殺しかねない凶器にもなり得ると思うんです。
だから自分を含めた全てのネットイナゴたちに、自戒を込めて。

溜め息がきこえる距離でそれぞれの宇宙に繋がる液晶の窓
これは、電車に乗ってたとき、スマホの画面を覗き込んでる人がやけに多いなあと思ったので。
ただ、くどいようですが、ブログ主はいまだにスマホ持ってません。

滾る血を星の冷気で包みこみ戦いに発つ冬のオリオン

近づいては離れ決して交わらないふたり二重連星のシリウス
上の二首は、冬の夜空を眺めつつ思いついたもの。

真っ白なお皿の上に絡まった思考を一つまた一つ置く
この歌は、「スマートノート」をイメージして詠んだ歌です。


以下の歌は、解説なしで置いておきます。
強力な磁石が支配する都市は避難所(アジール)なしでは息もできない

粉雪は祝福のしるし ぼくたちが進む未来を照らしてくれる

高周波の恋をしていた 恍惚と絶望が弧を描いて墜ちる

群青(インディゴ)の夜に降る雨 遠くから星と赦しの歌がきこえる

君がくれた言葉にひそむ柔らかな棘の痛みを決して忘れない

冬の陽の光が斬りつけた傷をぬばたまの夜はやさしく包む

青く固い壁の向こうに君はいた 君を通して世界が視えた

みぎひだり 上と下とに分かたれた地球はもっと丸くなるべき

昨日まで君が座っていた場所に残る爪痕 星のない空

さよならの言葉は空に 君からの手紙は星のポストに還す


あと、最近つくった新作はこちら。
ひたすら生春巻を包む 雨に散る花は一度も見なかった春

ブレーキをかけて路傍のたんぽぽが送る周波に耳を合わせて

近ごろは極彩色の夢ばかり見ているせいか日はモノクローム

ウイルスに微量の狂気混入中パンデミックは赫いカーニヴァル

遠ざかるほど鮮やかによみがえる記憶の種を愛と呼びたい

実はつい先日、久しぶりに生春巻をつくったんですが、ずいぶんと時間がかかった上に、うまく包めなくて、具がはみ出して崩れた生春巻になってしまいました……。まあでも味はおいしかったです。ちなみに具は、スモークサーモンとクリームチーズと、あと大葉とかレタスとかの野菜類です。

でもって、今年の春は、ちゃんと桜を見る機会がなかったなあと。咲いたらすぐ、雨で散ってしまったので。
たんぽぽは、桜ほど顧みられることのない花ですが、それでも道端に咲いているのを見つけると、たいてい足を止めます。

まあこんな感じで、これからもぽつぽつと、その時々に見たものや感じたことや思いついたことを歌にしていけたらいいな、と思ってます(一応念のために断っておくと、歌に詠むのは必ずしも事実というわけではなく、フィクションも含みます)。

例によって、読んでくださった皆様に感想等いただけると、ブログ主は泣いて喜びます。

皆様もぜひご一緒に、クールで華麗、かつファンタスティックな短歌ライフをエンジョイしませう。


 約束はしないよ けれどきっとまた遠い未来のどこかで会おう






| ●月ノヒカリ● | 短歌 | comments(8) | trackbacks(0) |
2014.12.08 Monday 22:43
前回のエントリ「短歌クイズ」に解答くださった皆様、ありがとうございます〜。
まったく誰からも反応がなかったら、ブログ主は泣きながらダメダメ星に帰ることになり、このブログの存続も危ぶまれるところでしたが……ごく少数の方々が乗ってくださったおかげで、この弱小ブログも細々と続けていけることと相成りました。

今回、華麗にスルーされた方々には、ブログ主から呪いの魔法を――かけたりはしませんので、よかったら「解答編」を読んでいってください。

前回出したクイズ短歌はこちらです。
追憶の傷に触れる書ノンブルが光になって弾けて消える

つながった君の聲(こえ)から野うさぎが光の方へ跳びはねていく

継ぎはぎの狂騒曲が呪われた光を放ちつつ駆け抜ける

問題は、「この3つの短歌に共通して隠されている言葉は?」でした。

さて、解答の発表です。ジャジャーン。
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| ●月ノヒカリ● | 短歌 | comments(0) | trackbacks(0) |
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